【売り込み営業②】イラストの制作依頼が来なくなる原因? #クリエイター向け記事
プロのイラストレーターとして活躍するようになり、順調に受注も取れて良い仕事も多くできるようになっても、ふと思い返すと以前何度も仕事をもらっていた会社からの制作依頼が最近ないなぁと思うことがありませんか。
以下の要素が原因の全てではありませんが、対策を考える上で次に繋がる一歩になればと思います。
東京を拠点にイラストのエージェントとして20年以上のキャリアを持つ筆者が、イラストレーターの皆さんに伝えたい記事をお届けしています。
付き合いがあった会社からの制作依頼がこない原因
(1) 担当者が異動や退職で不在
(2) 担当者が管理職になり現場から離れた
(3) その会社の仕事の内容が変わった
(4) 予算削減のあおりを受けて新規イラスト制作が無い
(5) 大災害や経済ショックなどの景気後退による取引先自体の受注減
(6) その他(会社の倒産・事業停止・廃業、等)
対処法としては、まず連絡をして先方の近況など確認してみる。
上記のどれに当てはまるかで、今後の対策を考えてみましょう。
(1)や(2)の場合
後任の方を紹介してもらうか、担当者がいない場合は挨拶に伺うなどして、新しいご担当者に自身のアピールをする行動を印象付けをしてみます。
最初のオファーは可能であればメールより電話が望ましいと考えます。メールでのオファーは、相手がメールを読んだ際にすぐ返信を書いてくれないと、そのメールはタイムラインの奥深くに埋もれてしまう可能性があるからです。
〜売り込みトーク/電話での場合〜
「以前、御社でご依頼いただいて○○メーカーのパンフレットのイラストを描かせていただいた、イラストレーターの×××と申します。当時ご担当いただいた○○様にお繋ぎいただけますか?」
もし、退職等で不在の場合は、、
「よろしければ御社の制作ご担当者へ私の作品ファイルをお持ちして、改めて一度ご挨拶させていただければと思いますが、デザイン制作のご担当者へお繋ぎいただけるでしょうか?」
このトークのキーポイントは冒頭の " 御社でご依頼いただいて制作したものがある " という部分が大事。これはすでに自社との関係性がある人からの電話、、ということで相手に認識されます。そうすることで相手の警戒心が薄くなり、単なる見知らぬ人の営業電話ではない、というモードにスイッチが切り変わります。
(3)−(5)の場合
その会社自体に新規イラスト制作でのクリエイティブ案件が少なくなってしまっていますが、今後の可能性がゼロでは無い限りは新しいポートフォリオをお送りすると、会社の状況が好転した時にまた連絡があるかもしれません。
(6)の場合は、これはもう自身の力ではどうにもならない場合なので諦める、という選択になるでしょう。
静的営業と動的営業どっちがいい?
SNSなどを使って作品を掲載して仕事を待つというのももちろん効果的ですが、それは「静的営業」です。そして自分から直接アクションを起こすのは「動的営業」で、同じ営業でも捉え方や相手へのインパクトは異なります。この「静」と「動」をうまく組み合わせて営業する、というのがチャンスを呼び込む可能性が高いのだと思います。
新規クライアントを獲得する営業はもちろん大切ですが、一度はお付き合いがあったクライアントに再び声をかける方が営業もしやすいでしょう。自分自身のアクションも起こしやすいので、これを機に連絡を取ってみるのも良いかもしれませんね。
※次回は、SNSの有効な活用についてお届けします。